今回は、「コシヒカリのおいしさの秘密 その2」です。

前回はコシヒカリのおいしさ・人気の秘密は粘りにあると申しました。もう一つの人気の秘密があります。

それは、「やわらかさ」です。これには、日本人の咬合力(こうごうりょく)物を噛んだときの力が昔に比べて低下してきていることに密接に関わっていると思われます。
現代の食生活の変化や、食べ物の加工技術の向上などで、食べやすい柔らかい食べ物を食べるようになり、咀嚼(そしゃく)回数も減少することによって、現在の日本人の顎(あご)は小さくなってきており、さらに固いものが食べにくくなっているそうです。
そう、お米もよく噛まないといけない玄米から、食べやすい白米となってますね。
そんな現代事情によって、「コシヒカリ」が人気が出てきたのだと思われます。
程よい歯ごたえのある「コシヒカリ」を噛んでいると、お米のデンプンが、 唾液のアミラーゼと混ざりあって、一部分解され糖になりごはんを甘くおいしいと感じ、さらに唾液がでることによって、一緒に食べるおかずもおいしいと感じます。
やはり「コシヒカリ」は、現代の日本人(海外でも日本と同じような食生活となっているところも)にとてもマッチし、おいしいと感じるお米なのだと思われます。